日本の拠点空港候補

日本の空港は空港法により、大きく分けて、拠点空港、地方管理空港、その他の空港、共用空港の4つに分類できる。

拠点空港は、①会社が設置及び管理する会社管理空港(成田・中部・関空・大阪(伊丹))、②国が設置及び管理する国管理空港(東京(羽田)、新千歳(札幌)、福岡、那覇など)、③国が設置し、地方公共団体が管理する特定地方管理空港(旭川、帯広、秋田、山形、山口宇部)、の3つを掲げる空港である。地方管理空港は地方公共団体が設置及び管理する空港である。その他の空港は拠点空港、地方管理空港及び公共用ヘリポートを除く空港である。共用空港は自衛隊が設置及び管理する飛行場である。日本の国際空港がアジアの拠点空港として機能するには、空港法第4条第1項に掲げる成田・東京(羽田)・中部・関空・大阪(伊丹)の5空港が候補に挙げられる。これらの空港は年間の利用客数が1,000万人以上で、拠点空港として十分な数である。

しかし、国内線しか運航されていない大阪(伊丹)は拠点空港候補から除外されると考えられる。理由としては、世界の空港には国際線と国内線で棲み分けされた空港がほとんどないからである。それは国際線が主流の関空と国内線運航のみの大阪(伊丹)との間は離れていて、その2空港を結ぶアクセスも悪く(バスで75分)、関空と大阪(伊丹)で国際線と国内線の乗り継ぎにはとても不便であり、1つの空港で国際線と国内線の乗り継ぎが便利であることが必要なためである。

上記4空港のうち、国が管理しているのは東京国際空港(羽田)のみである。2000年9月から航空局において開催された「首都圏第3空港調査検討会」で検討された結果、既存ストックの有効活用、旅客の利便性等の観点から、首都圏第3の空港を新設するより大きな優位性があるため、羽田空港の再拡張案を優先して推進することとされた。一方、都心からのアクセスで不便が生じる成田空港では、2010年に京成電鉄の成田空港新線が開業し、新線経由となる「スカイライナー」が新幹線以外で最速となる時速160kmで走行、都心~空港間を30分台で運転できるようになった。しかし、香港のエアポート・エクスプレスは香港島の中心と空港の間を12分間隔、所要23分で結ぶことなどを考えると、成田空港が現在でもアジアでは最も時間的に市内から遠い空港となっている。日本で完全24時間空港の条件を満たしているのは、関西国際空港のみである。完全24時間空港は、4000m級の滑走路を複数所有する空港のことで、一方の滑走路を深夜のメンテナンス等で閉鎖されても、他方の滑走路を運用できることから、24時間完全に運用できる空港を意味する。しかし、関西国際空港はその設備に見合った需要を得ていないのが現状である。

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